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【羽田びとvol.1】                       地元認知度はほぼ100% 地域をつなぐ女子プロバスケチーム

2020.07.22
PEOPLE

日本の玄関口、羽田空港を有するそのまちに昔、「羽田漁師町」という町名があったことをご存じでしょうか。徳川家に魚介類を献納するために栄えた漁師町は数百年の時を経て、「羽田イノベーションシティ(HICity)」へと生まれ変わります。
当コーナーでは、ローカルと世界各国の旅行者が交差する、いま最も新しいまちの人々に焦点を当て、羽田の個性を発信していきます。

東京羽田ヴィッキーズ事務局長 小澤 応

当コーナーの記念すべき第1弾は、大田区をホームタウンとする東京で唯一の女子プロバスケットボールクラブ「東京羽田ヴィッキーズ(以下、ヴィッキーズ)」。Wリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)最多の観客動員数を誇り、試合当日はたくさんの地元ファンが応援に駆け付けます。 プロリーグでプレーする傍ら、地域活動にも積極的に取り組む彼女たちのエネルギーは、一体どこから生まれてくるのでしょうか。チームの事務局長を務める小澤応さんにお話を伺いました。

地元に対する熱い想いは誰にも負けない

——まず、小澤さんご自身はどのような経緯で現職に就かれたのですか。

もともとは音楽事務所でマネージャーとして働いていましたが、30代半ばを区切りに、生まれ育った地元大田区を盛り上げる仕事に就きたいと考えていたんです。興味の持てる分野を探す中で“スポーツ”と出会い、退職前の半年間、「MARSキャンプ」というスポーツビジネス講座に通いました。ちょうどその頃、地元の女子バスケチームが企業チームからクラブチームに変わるという話を聞いて。事務局がスタッフを募集していたわけではないのですが、自ら採用を願い出ました。 

——クラブチームへと変わり、地域活動に一層力を入れるようになったと思いますが、選手たちはどのように活動に参加しているのでしょうか?

昨年一年間の地域活動は約130回を数えます。トークショーへのゲスト出演や、清掃活動や神輿渡御への参加、区内図書館での絵本の読み聞かせなど様々ですが、中でも想い入れの深いのが、子ども向けバスケットボール教室「クリニック」です。「バスケットボールを通して、身体を動かす楽しみや礼儀を学んでほしい」という、ただその想いだけで、20年以上続けてきました。いまでは、クリニックコーチの半分がOG、半分が現役選手となっています。

クリニックの様子(左)と絵本の読み聞かせの様子(右)

クラブチーム発足当時の苦い経験を糧に

——毎年、6カ月間に渡るWリーグのシーズンの合間を縫っての地域活動。場合によっては休日返上となることもあると思います。なぜそれほどまでに、地域のために費やすのでしょうか。

ヴィッキーズの前身は、大田区内に本社を置く荏原製作所の女子バスケットボール部「エバラヴィッキーズ」で、1971年に創設されました。2012年には地域に根差したクラブチームとして、現在の一般社団法人のかたちに。Wリーグへの参加も同時に果たします。しかし蓋を開ければ、1試合の観客動員数は300人ほど、多い時でも600人くらい。本当にガラガラでした。

——現在、ヴィッキーズのホームアリーナである大田区総合体育館など、3,000人規模の会場がすぐ埋まってしまうチームの人気ぶりからは想像もつきませんね。状況が好転したきっかけは?

何か決定的な出来事があったのではなく、地域活動の積み重ねがいつの間にか大きな動員に変わっていたという印象です。地域活動を通じて、次第にヴィッキーズを気にかけてくださる方が増え、羽田周辺に住む選手と地域活動以外でもまちなかで挨拶を交わすうちに、自然と仲間意識や連帯感といったものが芽生えていったように思います。

ただ、おいそれとチケットが売れて、試合に足を運んでもらえるわけではありません。応援のしがいがある強いチームであること、そして魅了するプレーを見せ続けることのプレッシャーは常にありますね。

事務局長の小澤さん(左) 羽田祭りで神輿を担ぐ様子(右)

まちの仲間、ファンのみなさんへ届けるプレー

——ヴィッキーズには今後、どのような存在になってほしいと思いますか?

女子バスケには男子にない魅力があります。ヴィッキーズの試合をぜひ一度観ていただいて、できたらファンになっていただいて、各地域の会場を満員にすることで、女子バスケ界全体を盛り上げていきたいです!

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ちなみに、ヴィッキーズのファンで一番多いのは40~50代の男性で、次いで子どもたち。羽田のまちでのヴィッキーズの認知度はほぼ100%とのこと。 “女子バスケは最高に楽しいスポーツ!”とつながる人の輪は確実に広がっています。

地元民がおススメする羽田

ここ数年、羽田のまちを歩いていて見かける外国人の姿が一気に増えました。また、京浜急行空港線「穴守稲荷駅」の近くにできたANAの総合訓練施設「ANA Blue Base」に通うパイロット、CA(客室乗務員)など航空関係のみなさん、そして地元住民が、賑やかに行き交っています。さらにHICityのオープンで、オフィスワーカーの方々が増えるということで楽しみにしています。穴守稲荷~蒲田エリアには美味しい飲食店がたくさんありますので、お気に入りの羽田めしをぜひ見つけてください。

チラシ「HANEDA TRAVEL GUIDE」では、QRコードを読み込むと羽田商店街振興組合のホームページに飛ぶことができます。組合の一員としても活動している小澤さんが、羽田の美味しいお店やおすすめスポットをまとめたページです。